VZJ120 ランドクルーザープラド ヘッドガスケット 組み付け
前回に引き続きの5VZ ヘッドガスケット組み付けになります^ ^
前回、シリンダーヘッド下面とシリンダー上面の歪みを点検したので、良好なら清掃してヘッドガスケットの向きを間違わない様に組みます。※この時、車種によっては液体ガスケットを塗る指定があるものもあります。詳しくは修理書を参照してください。
次に外した逆の順序で組み付けていきます。 シリンダーヘッドを組みます。 この時、ヘッドボルトは内側から外側に向かって規定トルクで締めていきます。その後、塑性域で90°角度締めを2行程行います。ヘッドボルトの規定トルクは34N.mでした※タッチペン等でマーキングしておくとわかり易いです。
次に、カムシャフトを組み付けます。こちらも、カムシャフトキャップの取付時、内側から外側に向かって締めていきます。
次に、シリンダーヘッドカバーを取り付けます。ヘッドカバーガスケットも取替するので、ガスケットの当たる面の清掃と、車種によってはサーキュラープラグ(半月状の部品)の取替もしておいた方が良いものもあります。ここにも液体ガスケットを塗る場所があるので注意してください。
次に、エキゾーストマニホールドの取り付けです。新品のガスケットに交換して、組み付けます。
次に、カムシャフトプーリの裏側のバッキングプレート取り付けです。その後、アイドラプーリを取り付け、カムシャフトプーリも組み付けます。※バッキングプレートは本締めしますが、カムシャフトプーリ、アイドラプーリは後工程で締めます。
次に、タイミングベルト取り付けです。ベルトの回転方向に気をつけて組んでいきます。※ベルトをかける順番があります。これを無視するとレーシング(エンジンを吹かすこと)した時にベアリングが鳴く可能性があります。詳しくは修理書を参照してください。→管理人は別のエンジンで経験あり(1MZ)。合計3回脱着する羽目になりました。 ベルトをかけると、先ほどのカムプーリやアイドラベアリング等、本締めします。カムプーリの規定トルクは110N.mでした
次に、タイミングベルトカバーの取り付けをし、クランクシャフトプーリの取り付けです。規定トルクでクランクシャフトプーリのボルトを締めます。規定トルクは325N.m なかなか高トルクです(^^;;
次に、外した補機類の取り付けです。A/Cコンプレッサーやオルタネータ等、取り付けます。ファンベルトも取り付けます。
次に、サージタンク周辺の復元に入ります。各エアホース等、取り回しなどに気をつけて組んでいきます。アースボルト・配線の締め忘れ、付け忘れに注意してください。
次に、油脂類の補充に入ります。エンジンオイルと冷却水を注入します。もう、ここまで来ると完成は間近ですね。 エンジン始動の前に、再度、外したコネクターの差し忘れや、ボルトナットの締め忘れ、部品の付け忘れがないか確認してください。特に回転部分は要チェックですよ!
問題無ければ、エンジン始動です。 始動具合や異音など、異常がないか確認します。 異常がなければそのまま冷却水のエア抜きをします。
以上で組み付けの終了です。 後は走行テストの実施と完成検査を受けたら作業終了です。
こういった作業は手を止めずにしたいものですね。また別の作業も更新予定です。
次回またお会いしましょう! さよなら!
整備士歴12年。某ディーラーにて12年ほどお世話になり、現在は陰ながら業界を支持する日々を奮闘中。低年時時代にブログ等にて知識を得た経験から、同じ様な悩みを抱えた人達の役に立てたらとの思いで情報を発信しています。