P0171「リーン異常」エアフロメーター特性ズレと診断する決定打になるデータ項目 無風VG(吸入空気量)だけではなく「大気圧」のデータがカギを握る!?

今回はエラーコード P0171「リーン異常」の故障診断について。「チェックランプ点灯したが特に異常がない」との事で入庫した車両。スキャンツールにて点検すると「リーン異常」(-_-;) おいおい、時間かかるじゃねーか(‘Д’) 内心こう思いますよね(笑) 長年の経験からエアフロが悪いんやないかな?ってので「吸入空気量」のデーター(IG ONにて吸入空気量の数値=無風VG)を確認し修理書とにらめっこして吸入空気量の限度値に近いけど、越してはない(;’∀’) 限度値に近いので交換オススメです、、、ちょっと待てぇ!「大気圧」のデータは確認してる?? 異常時の大気圧データはどうだった??

エラーコードは消す前に必ず保存。異常時のデータをしっかり残す

基本中の基本ですね。後でデータの見直しが出来るので絶対に保存しましょう。工場長や頭の良い先輩メカとあとあと復習が出来ます(^^)

しかしながら、毎度思うのが無数に存在するECUデータの数。多過ぎて頭が痛くなりますね、、、

異常時のデータはどの項目に着目する?

では目を通すデータ項目ですが

  • 吸入空気量→吸入している空気の量
  • 大気圧→気圧
  • F/B補正値 B1S1→エンジンの空燃比補正値(短期補正)
  • F/B学習値 B1S1→エンジンの空燃比補正値(長期補正)
  • O2センサー電圧→O2センサーの信号系統

上記5つくらいで大丈夫です。今回は特に見落としがちな「大気圧」がミソです^^;

実際のデーターで不具合情報の確認と不具合発生時の走行状態を検証

では履歴に残っていたデータは

  • 車速 45km/h
  • E/G回転数 2300
  • 吸入空気量 12.60
  • 大気圧 76kpa
  • E/G冷却水温 80度
  • O2センサー B1S1 0.78V
  • O2センサー B1S2 0.05V
  • F/B補正値 B1S1 10.9%
  • F/B学習値 B1S1 35.9%

↑こんな感じでした。このデーターを読みとくと、完全暖機後 車速45km/hで走行中エラーコードが入力。大気圧が低く、空気が薄いのか理論空燃比に近づけるために各種センサーから計算した噴射量を約50%も増量しないと理想の空燃比に制御できないんだなぁと^^;

問診の結果だと市街地を走行中との事なので大気圧の正しいデータは100kpa付近であって欲しいのが76kpaと著しくズレていますね^^;

よって、エアフロメーターの特性ズレと判断出来ます(^_^)v

今回の感想・まとめ

年式や車種にもよりますが、「大気圧」のデータが見れないのもあります(;’∀’) そういった場合は全負荷時の「エンジン負荷値」を確認すると良いそうです。吸入空気量をもとにエンジン負荷値を計算しているので、エアフロメーターが計測する吸入空気量が減少すると、エンジン負荷値も同様に少なく表示されるみたいですよ^^; よって高負荷運転域でもエンジン負荷値が100%に近づかなくなるみたいです!

わかりづらいですが、正常車両はエンジン負荷値約80%に対して不具合車両は約50%となってますね^^;

こんな感じですが故障診断のヒントになればと思ってます(^_^)

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です