【ヤッてしまった時用】ZVW30 プリウス ボールジョイントブーツ交換・苦戦
今回の記事はZVW30 プリウス ボールジョイントブーツ交換についてです どうやらあのナットをナメてしまう人続出のようですね。正直苦戦してしまいました
目次
B/Jブーツ(ボールジョイント・ブーツ)概要
こちらはスタビライザーのダストブーツが破れている画像になりますが、こんなイメージでロアーアーム・ボールジョイントブーツが破れていました 長いので以下B/Jと省略しますね。もちろん保安基準不適合で、車検NG(不合格)部分です。
正規交換概要(修理書内容)と手抜き要領比較
本来の整備指数で言うと2.5Hくらいかかる作業ですが、弊社では0.5Hくらいで実施しています
手順書でのやり方は
- タイヤ外す
- ブレーキホース等の固定ボルト外す
- ブレーキキャリパーごと外す
- ストラットとナックルの嵌合ボルト・ナット外す
- ドライブシャフトのセンターナットを外す&抜く
- B/Jの割りピン&固定ナット外す
- いざSSTで外す
てな工程になっていたと思いますが、弊社では
- タイヤ外す
- ハンドルどちらかに据え切り
- B/J割りピン&固定ナット緩める
- ステアリングナックルをハンマーで連打
- B/Jの固着が解除されたら下側のボルト・ナット3個を外して、取り外す
- ダストブーツ付け替え・グリス注入&塗布
てな工程になります
ドライブシャフトやストラットを外さずに作業するので早く済みますが、ナックルをハンマーで叩きまくるので打ち損じや変形のリスクはありますが、速いです
ここでも出て来ましたね「リスク」 リスクを取る分、速さが得られますね
「手抜きの結果」悲惨な状況に、、、
ここからが本題です
今回弊社の工程で行っていると、B/Jの固定ナット上側を緩める際にナメてしまいました
12角のメガネレンチで緩めるのですが、ここでつまづく事が時折り見られます
やはり6角の方が接する面積が広いのでナメ辛いです^^; って事で、上記画像の状態まで作業スペースを作りインパクトレンチで強行突破を試みますが、、、
ダメでした ズルズルになってしまい更に現状悪化といった状況です^^; そもそもステアリングナックルの形がイビツで、ナットに対して垂直に工具が掛けれない、、、薄型のインパクトレンチでもかけるのがギリギリでした この状況ですと、力が逃げ易いので強行突破も希望が薄いのが予想できますね^^;
この後もワンサイズ小さいソケットをハンマーで打ち込んでスピンナーハンドル大で試みますが、ダメ
こうなって来ると作業者の思考も停止して来ます
車上での作業は困難であると判断し、ナックルASSYを車上から切り離し、万力のある作業台へ移動します
ナメたナットを外す方法 意外な方法とは?
そうこうしているとベテランの上司が異変に気付き、ヒアリングしてくれました
上司曰く、「ズルズルになったナットをハツったら取れるんじゃね?」※ハツるとは打撃や衝撃を与える事です
酷いですね 闘った痕が生々しいです^^;
このナットがキモだそうで、皿になっている部分を利用してタガネ等で叩いて、その振動で緩めるといったイメージです
こんなイメージです
もちろん緩める方向に力を加えてください
緩んで来ましたね! こんなイメージで緩めます
もちろんナットの再使用は現実的ではありませんので交換します
品番は 90171-14013
B/J ASSY交換ですとナットと割りピンは付属してます
今回の感想・まとめ
いかがでしたか?
整備士歴10年の管理人でもこういった作業でつまずいたのは本当に久しぶりでした
ベテランの上司に感謝の一件です
もしベテランの一言が無ければ、グラインダーでナットを削ってタガネでナットを割るといった脳みそになっていたので、想像したら恐ろしいですね^^; 今回でも2時間くらい時間がかかったのに、更に時間がかかると思います
ちなみにこの方法だとステアリングナックルを取り外しせずに、車上でも対応出来ると思います!
この方法は応用出来ると思うので、是非参考にされたらと思います!
ちなみにダストブーツ交換時に注意すべきポイントがあるのをあなたはご存知ですか? こちらのページもきっとあなたのお役に立つ事間違いなしですよ^^
整備士歴12年。某ディーラーにて12年ほどお世話になり、現在は陰ながら業界を支持する日々を奮闘中。低年時時代にブログ等にて知識を得た経験から、同じ様な悩みを抱えた人達の役に立てたらとの思いで情報を発信しています。