L250S ミラアヴィー ハンチングする

お疲れ様です。数あるブログの中から当ブログを閲覧して頂き誠にありがとうございます。業界では繁忙期で、毎日ボロ雑巾の様になりながら日常業務をこなしております、管理人です。さて問題ですが、末端の我々が休む暇なく働くと何処のどなたが喜ぶと思いますか?笑 おそらく考えた事がないと思うので良かったら考えてみて下さいね^ ^

今回は L250Sミラアブィーのエンジン不調について記事を書こうと思います。 弊社に車検入庫した車で、受付を終えた営業から「この車、すごく調子悪そうなんですよ〜」と言いながら工場に入って来たのが始まりでした。

入って来たそばから「ブーーーン、ブーーーン」といった様な音がエンジンルームから聞こえてきました。

感の鋭いメカニックならお気付きかもしれませんが、ハンチングしている様です。

では、ハンチングとは? エンジン回転数が勝手に上がってしまって、それを検知したコンピューターがフューエルカット(燃料噴射を停止)してエンジン回転数を落ち着かせる、でもまたエンジン回転数が上がる、またフューエルカットする。といった様な無限ループのエンジン不調の事です。

この、エンジン回転数が勝手に上がってしまう原因を突き止めれば、無事解決できるのですが、そもそもなぜエンジン回転数が上がってしまうのか?

正常な動きは、エアーエレメントの後に吸入空気量を計るセンサー(エアフロセンサー)があり、それを通過すると、センサーの電圧に変化が出て、空気が入って来たと判断して、燃料噴射を多くしたりします。これがアクセルを踏むと回転数が上がるという事なんですね。

アイドリング時ですと、スロットルバルブは閉じているので、空気の流れはISCVを通過する分しか必要ないので、ほぼ流れていないので基本的にはスロットルバルブからインテークマニホールドまでは負圧になっているはずです。

で、アクセルを踏むと、スロットルバルブが引っ張られて開き、負圧だった部分に空気が入るので、空気がセンサーを通過するので、その分燃料噴射しろと指示が出るのが正常な作動になるのですが、ハンチングしている場合は、この構図のどこかが崩れているのです。

そのどこかというのは、負圧の部分になります。本来なら、空気の通過がないと コンピューターに報告しているのに、どこからか空気が侵入した事によって、勝手にエンジン回転数が上がるので、コンピューターがそれを防止しようと、燃料噴射を止めるという事です。→アクセルを踏んだ信号が入っていないのに、エンジン回転数が上がっているので、コンピューターはおかしいと判断するのです。

どうですか?コンピューターは賢いですね 任意にエンジン回転を上げているのか、勝手に上がっているのかわかる様になっています。

補足で、エアフロセンサーの作動は、電源電圧がセンサーにかかると、熱線になっているので熱くなります。それを通過する空気によって冷やされて、抵抗値が変化するのでどのくらい空気が入って来ているかを判断できる様になっています。

ですので、熱線が冷えないのに空気が入るのはおかしいとわかるんですね。

どうですか?日本の技術は凄いですね。脱帽です

余談はさておき、的を絞る事ができたので点検に入って行きます

先ほどの話からですと、どこからか空気が侵入している事が疑えるので現象が出ている状態(エンジンがかかった状態)でパーツクリーナー等を使用して点検していきます。まず手始めにエンジンルームの各ホース類に吹き付けてみます。

、、、変化なし。 残念ながら、簡単な場所ではない様です 次に、インテークマニホールド周辺を点検したいのですが、この車両のインテークマニホールドはエンジンルームの後方へ収納される設計になっております こっからは車両をリフトアップして下側からインテークマニホールド周辺を点検します

すると、ありました! 回転数が落ち着くポイント やはり、インテークマニホールド周辺でした

ここまで絞れると、部品を取り外して単体点検に移ります

エアエレメント、スロットルボデー、インジェクター、順々に外して、、、

おや!?

こんなところに穴が!?

犯人はこいつですね〜 この穴から空気を吸っていたので、ハンチングしていた様です。

インテークマニホールド内側のバキュームホースの様です

なかにはインテークマニホールドのガスケットからエア吸いするのもあれば、マニホールド本体に亀裂が出来てそこから吸うのもあるみたいです。

それではこのホースを交換して復元に入ります 再使用不可のガスケット類を交換して、ボルト・ナットの締め忘れ、付け忘れに気をつけて組み上げます

そして、エンジン始動し、不具合が解消した事を確認し、今回の修理は完了です。

ご自身で作業等される場合はいかなる場合も自己責任でお願いします。


それではまた別の記事でお会いしましょう。さよなら!

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